3/10/2015

レコードプレーヤ

 今まで使っていたパイオニアのPL-70というプレーヤが、回転が安定しなくなったために買い替えました。中古でしたが、社会人になって初任給で買ったし、音も気に入っていたので、直せる所を探すことも考えたんですが、もう35年前の製品だし、この機会を逃すと、これと正反対のベルトドライブ、フローティング構造のプレーヤの音を聴くことが、この先ないかも知れないのも寂しいので、思い切ってみました。

このリンのLP12という機種に特別あこがれはなかったし、もうだいぶ前ですが実物を見てこんなフワフワしてるのか、見た目も安っぽいなぁという程度でしたが、自分の生まれた年から現在もまだ作ってるのを知り、これなら死ぬまで修理が出来てつき合えるかな、という感じで決めました。
キャビネットが新品でシリアルがないので分かりませんが、結構古い個体だと思います。電源も新品で、所謂フルリストアされたものです。

調整台
プラッターの水平出しが、下からしか出来ないので、写真の調整台を端材で急遽作って、SMEのトーンアームのマニュアルも取り寄せて、なんとか音が出るまでかなり手間がかかりました。SMEの古いアームは見た目が好きだったので、使ってみたかったです。

始めのうちは低音の彫りが深いなぁ、でも中音域が引っ込むなぁ、という程度でしたが、3日目くらいから、どんどん良く鳴りました。
なんか楽器みたいだと思いました。これは面白い体験でした。
物理特性はダイレクトドライブにまったく及ばないのに、出て来る音が正確かつ活き活きしてるのに驚きます。内周でピアノがちょっと揺れるのはご愛嬌ですね。

音の世界は、楽器もそうですが、スペックだけでは計れないとしみじみ感じます。



やはりダストカバーがないと不便なので、楽器に使いたくないスプルースで作りました。ただ載せるだけのものです。